ライフ

映画『Peal パール』を観た感想

映画『Peal パール』を観た感想

徳島県で映像クリエイターとして活動をしている、DAISUKE KOBAYASHIです。

今回も映画の感想について書いてみたいと思います。

今回観た映画はA24制作ということで非常に気になっていたタイ・ウエスト監督ミア・ゴス主演の『Pearl パール』。

シリーズ第一作目にあたる『X エックス』の前日譚で、エックスに登場する超絶恐ろしい自己中ババア、パール(ミア・ゴス)の若かりし頃のお話です。

因みにエックスでパールはマキシーン(こちらもミア・ゴス)という女の子に殺られます。

…ってことで、前作エックスはコンセプトは面白いと思いながらも内容は実はそこまでピンと来なかった映画でしたが、今作のパールは、パールというキャラクターが強烈な印象を醸し出していたため非常に気になっていまして、10/1からU-NEXTがレンタルを開始していたので早速観てみたのです。

で、感想はというと…

古い映画をオマージュしながらも新しいホラー映画としての新境地なのではないかと感じることもでき、更には脚本にもガッツリ関わっている主演のミア・ゴスを見るための映画って感じでした。

特に最後のショットのミア・ゴスといったらもう堪りません(笑)

もうあのショットだけでこの映画を観る価値は100%あります!

というか、あのショットを見るための映画かもしれません。

物語はあのショットを見るための全ての前置きと言っても良いかもしれません。

それほど強烈な最終ショット。

もうボクは観ながら笑ってしまいました。

これから観る人は最後のショットをぜひ楽しみに、そしてそこをこの映画のすべてのカタルシスとして観てみてください。

そしてどうやらあのショット、事実かどうか分かりませんが裏話だとスチールでエンドロールに入る予定だったけどカメラを回していて偶然撮れたから、最終的には使った様子です。

いわゆるハリウッド映画ではああいったありそうでなかった表現のショットを使うことは難しいと思われますが…そもそもご法度のように思いますが、こうしたインディペンデント系B級ホラー映画だからこそ出来た表現でもあると感じています。

そこが今ハリウッド映画がつまらなくて、A24をはじめとする新鋭の製作会社が注目される理由でもあるのかなとボクは感じています。今後ハリウッドは今以上につまらなくなること必至ですしね。既得権益でフランチャイズで永遠にやってろよ!って感じです。

で、この映画、ホラー映画と言われていますが、実はいわゆるホラー的グロ要素はかなり少なめです。グロに慣れている人からしたら皆無に等しいでしょう。

最初から中盤あたりまではミア・ゴス演じるパールのキャラクター性の説明、そして心情や葛藤を描いているため、単純なホラー要素を求めている人にはイマイチ!と感じることもあるかもしれません。

ただ、この中盤までのパールストーリーによって、パールに思いっきり感情移入してしまうんです。「ああ…自分もこういう感情がどこかに覚えがあるんだよな…」なんつって。

この感情移入が済んだあたりからパールの独壇場となるのですが、ここからは待ったなし。

パールの殺戮劇+一人舞台がはじまりますが、実はここでもグロ的なホラー要素はかなり弱め。

グロ的ホラーというよりは、パールという人間の持っている異常性・特異性を表現しており、このあたりは実は人間誰もが持っているはずの異常性と共通する部分があるとボクは感じているので、正に真のホラーとも言えるし、新しいホラーを表現した映画とも言えるように感じます。

ボクの時代(80年代)のホラー映画といえば、13日の金曜日のジェイソンだったり、エルム街の悪夢のフレディだったり…今思えば非常に可愛らしいものでしたが、時代とともに一番ホラーな存在は人間なんだ!といった、ある種「それ言っちゃ世界の終わりも近いでしょ」といった表現へと着実に向かっているようですね。あ、そうか、世界の終わりは近いのか…

 

そしてエックス、パールに続く第三作目の『MaXXXine』、これは1985年のハリウッドを舞台にした映画となっている様子で、現在すでに撮影が進んでいるんだとか。

 

第一作目のエックスの舞台が1979年でしたので、その後日譚にあたるのが本作。ミア・ゴス演じる主役のマキシーンのその後ってことですね。これを観る限りはどうやらマキシーンはハリウッドで大成功している様子ですね。

そしてこのプロモのセンスよ。200mmぐらいの長回しドローンショット一発に80年代のトレンディBGM。これがA24の魅力です。

ええ、三作通じてすべてミア・ゴスなんです。

このシリーズはミア・ゴスを楽しむための映画とも言えるのです。

マキシーンの公開を楽しみに待ちたいと思います。