過去の出来事、技術、思想を未来の視点から再解釈するために書き残すブログメディア Hyperpast Journal(ハイパーパストジャーナル)。書き手は映像クリエイターのDAISUKE KOBAYASHIです。

🧬 はじめに 🧬

#12では亜鉛について書いてきたいと思います。亜鉛は体内で重要な役割を果たすミネラルであり、健康を維持するために不可欠ですが、実際にどのような効果をもたらしているのか知っている方は少ないと思います。今回は亜鉛を摂ることでの重要性について解説していきます。

💁 「ヘルスラーニングジャーナル」とは?

ちなみに、ヘルスラーニングジャーナルとは、40代の僕が学んだ最新の健康・栄養に関する知識を整理し、記事化して発信していくシリーズです。

従来の栄養学から分子栄養学、そして精密栄養学へと進化している現在の流れを深掘りしながら進めています。

💁 なぜ「ヘルスラーニングジャーナル」を書くのか?

健康に関する情報は日々アップデートされており、従来の「カロリー計算」「バランスの良い食事」ではカバーしきれないほど、多くの研究が進んでいます。特に個々の遺伝情報や腸内環境に基づいた「精密栄養学」などの新しい概念では、これからの健康管理に大きな影響と可能性を与える分野です。いわば人類の健康のためのあたらしい未来です。

僕自身が最前列で学びながら、それを整理し、実践し、記事にまとめることで、読者の皆さんにも有益な情報を共有できればと考えているのです。

そして、精密栄養学を学び、取り入れることで、ウイルス対策や毎日なんだかパッとしないブレインフォグ、倦怠感、片頭痛、謎の疲れ、眠気などといった、病院に行っても「異常なし」と診断されてしまうような症状を改善できる可能性を、僕は持っていると感じています。

ぜひ、この機会に皆さんも僕と一緒に学びましょう!ではいってみましょう!

🧬 亜鉛:肌の健康とアトピー改善のカギとなるミネラル 🧬

亜鉛(Zn)は、僕たちの体内で非常に重要な役割を果たす必須ミネラルです。数百種類の酵素の活性化をサポートし、細胞の成長、免疫機能、神経機能、ホルモンの調整、さらには肌や髪の健康を保つために不可欠な栄養素として広く知られています。

特に皮膚の健康において、亜鉛は大きな役割を果たしており、アトピー性皮膚炎の改善にも有益な影響を与えることが分かっています。この記事では、亜鉛がどのように皮膚の健康を支え、アトピー性皮膚炎の改善に貢献するのか、科学的な背景とともに詳しく説明していきます。

亜鉛の基本的な役割

亜鉛は、体内の多くの生理的プロセスに関与しています。亜鉛は体内で生成されることなく、食事から摂取する必要がある必須ミネラルであり、以下のような重要な機能を持っています。

免疫機能のサポート
亜鉛は免疫細胞の発展や機能に欠かせません。特に白血球の機能をサポートし、感染症から身体を守るための重要な役割を担っています。

細胞分裂と成長の促進
亜鉛は細胞分裂をサポートするため、傷の治癒や細胞の再生に関与しています。皮膚や髪の健康、さらには爪の形成にも欠かせない成分です。

ホルモンバランスの維持
亜鉛はテストステロンやインスリンなど、ホルモンの合成や調整にも関与しています。これにより、体の調整機能や代謝が正常に保たれます。

味覚と嗅覚の機能維持
亜鉛は舌の表面にある味蕾の再生に必要な栄養素で、味覚や嗅覚が正常に働くために欠かせません。

抗酸化作用
亜鉛はスーパーオキシドジスムターゼ(SOD)という酵素の構成成分であり、活性酸素を除去して細胞を保護する抗酸化作用を持っています。

亜鉛と皮膚の関係

亜鉛は皮膚の健康にとって重要な役割を果たしており、その不足は皮膚トラブルを引き起こす原因となります。

特に皮膚のターンオーバー(新陳代謝)の維持に欠かせないミネラルで、細胞分裂を促進するため、皮膚が健康を保ち、正常に再生されることを助けます。

皮膚は約28日で新しい細胞に入れ替わるサイクルを持っていますが、亜鉛が不足するとこのサイクルが乱れ、乾燥や炎症、かゆみ、さらには湿疹や発疹が発生する原因となります。

亜鉛は「DNAポリメラーゼ」という酵素の構成成分でもあり、これが細胞分裂やDNAの複製を助けることで、皮膚細胞が正常に増殖し、健康な皮膚が作られます。また、亜鉛を含むジンクフィンガータンパク質は、DNAに結合して細胞分裂を調整する働きがあります。このメカニズムが正常に働くことで、皮膚の再生がスムーズに進むのです。

アトピー性皮膚炎と亜鉛

アトピー性皮膚炎(アトピー)とは、皮膚のバリア機能が低下し、外部からの刺激やアレルゲンが体内に侵入しやすくなる疾患です。

アトピーの患者さんでは、皮膚の免疫細胞であるランゲルハンス細胞が通常よりも過剰に反応し、免疫反応を引き起こすため、炎症やかゆみが生じやすくなります。亜鉛は、この免疫反応を調整する役割を担い、過剰な反応を抑制するため、アトピー性皮膚炎の症状を軽減する助けとなります。

また、アトピー性皮膚炎では、皮膚のバリア機能が低下しており、これを回復させるためにも亜鉛が役立ちます。亜鉛は、皮膚のバリア機能をサポートするために必要なタンパク質や脂質の合成を促進し、細胞の修復を助けるため、アトピーの症状改善に寄与します。

さらに、亜鉛は抗酸化酵素「スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)」を補助するため、活性酸素を除去して炎症を抑える働きもあります。アトピー患者では炎症が続くため、亜鉛を補うことにより、炎症の制御が促進されます。

亜鉛を豊富に含む食品

亜鉛は多くの食品に含まれており、日常的に摂取することができます。特に動物性食品に多く含まれていますが、植物性食品にも亜鉛は含まれています。

  • 牡蠣:亜鉛を豊富に含み、1食で1日の推奨摂取量をほぼ満たすことができます。「亜鉛の王様」とも称されるほどの優れた食品です。
  • 赤身肉(牛肉、豚肉):特に赤身部分に亜鉛が豊富に含まれています。
  • カニ、エビ、ホタテ:海産物にも亜鉛が豊富に含まれています。
  • 卵黄:卵も亜鉛源として非常に優れた食品です。
  • ナッツ類(アーモンド、カシューナッツなど):植物性食品であるナッツも亜鉛を摂取するための良い源です。
  • 豆類(大豆、レンズ豆など):豆類も亜鉛を含んでいますが、植物に含まれるフィチン酸が亜鉛の吸収を妨げるため、動物性食品からの摂取の方が効果的です。

亜鉛のサプリメントの選び方

食事から亜鉛を摂取することが理想ですが、十分に摂取できない場合はサプリメントを利用することも一つの方法です。

特に吸収率が高い「ピコリン酸亜鉛」や「グルコン酸亜鉛」などのサプリメントが効果的です。ピコリン酸亜鉛は腸内での吸収が非常に良く、効率的に体内に取り込むことができます。アトピー性皮膚炎の改善や予防には、ピコリン酸亜鉛の摂取が特に有効です。

一方、グルコン酸亜鉛は穏やかに吸収されるため、消化器に優しく、長期的に摂取することができます。ただし、亜鉛を過剰に摂取すると、銅欠乏症を引き起こすリスクがあるため、サプリメントを利用する際は医師の指導を受けることが重要です。

亜鉛の効果を高める栄養素

亜鉛は単独で摂取するよりも、他の栄養素と一緒に摂取することで効果が高まります。

  • ビタミンB6:亜鉛の吸収をサポートし、炎症を抑える効果があります。
  • ビタミンC:コラーゲン生成を促進し、皮膚の健康を保つために重要です。また、亜鉛の吸収を助ける役割も果たします。
  • オメガ3脂肪酸(EPA、DHA):抗炎症作用があり、アトピー性皮膚炎の炎症を軽減します。

これらの栄養素と亜鉛をバランスよく摂取することで、アトピー性皮膚炎の改善や肌の健康維持がより効果的に行えます。

🧬 まとめ 🧬

亜鉛は皮膚のターンオーバーを促進し、免疫機能をサポートする重要な栄養素です。アトピー性皮膚炎の改善には、亜鉛が非常に有効であり、皮膚のバリア機能をサポートし、炎症を軽減する働きがあります。

亜鉛を食事から摂取することが理想ですが、必要に応じてサプリメントを活用することも選択肢の一つです。ビタミンB6やビタミンC、オメガ3脂肪酸などの栄養素とともに摂取することで、亜鉛の効果がさらに高まります。

健康的な肌を目指し、亜鉛を意識的に摂取し、バランスの取れた食生活を心がけましょう!

個人的な感覚としては亜鉛はいきなりサプリを摂ると過剰になる印象があるので、先ずは血液検査などで亜鉛の数値を見てから判断するのが良いかなと感じています。

そうした点で非常に参考になるのが本書。先日読みましたが大変素晴らしかった!

血液データから読み解くあなたの人生: -精密栄養学のすすめ- (NEXTRAVELER BOOKS)

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田中 基之
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必要な栄養素ですよと知ると、足してばかりの方も少なからずいると思いますが、僕は引いた上で自分には何が足りていなくて何が必要かを感じ、見極め、その上で足すことが最も大切だと感じています。特にサプリにおいては。

自分の健康実践もそうなのですが、足してばかりいるように見えて、実は引いた上で足すように心がけています。

どういうことかというと、ヒトの基本エネルギーとなるATP合成のために何が必要かを考え、設計するようにしています。基本的には16時間ファスティング中なので、グルコースに頼るのではなくミトコンドリアを元気にするように、ビタミンD3やミネラルなどの栄養素で補っているイメージです。ですので有酸素運動もかかせません。

まだまだ浅い知識なので、それが正しい判断なのかは解りませんが、時間をかけて自分の体に聞いていきたいと思っています。

#13は鉄について書いていきたいと思います!

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