自分が好きな写真ってなんなんだろうなーと、写真を撮れば撮るほど分からなくなる。カメラを好きになればなるほど分からなくなる。
多分「自分」という人間はそういう人間なんですよね。これ昔からなんです。
20代の頃はドラムをずーっとやってた訳なんだけど、20代前半はレッド・ツェッペリンのジョン・ボーナムが大好きで、ひたすら影響受けまくって真似してたんだけど、マイルス・デイヴィス黄金期にドラムを叩いてたトニー・ウィリアムスにも影響受けてジャズをかじってみたり…かと思えばザ・ポリスのスチュワート・コープランドにハマったりと、まあ行ったり来たりで、ブレまくってしまうんですよね。
ハードロックが好きなんだけど、ジャズも好き。ブルースもパンクもファンクもレゲエも、一度知ってしまうとなんでもかんでも好きになってしまうんですよね。ボクという人間は。だからそれっぽいモノを叩きたくなってしまうと。
このような傾向って、めちゃめちゃ音楽の幅が広くなるから、別に全然悪くなくて、寧ろ良いことだと思うんですが、きちんとした軸は持っておいた方が良いと思うんですよね。
ジョン・ボーナムなら重たいビートと唯一無二のグルーヴという軸があり、その中でジャズやファンクやレゲエをやってたりするから。要はその軸が自分のカラーになるんですよね。
ザ・ルーツのクエストラブなんかもジャズ叩かせたらいまいちカッコ良くないじゃないですか。ヒップホップはあんなにかっこいいのに。
そんな葛藤を昔からしてることもあって、ドラムは流石に自分のカラーがあると自分では思ってはいるんだけど、カメラに関しては、まだ自分の軸としているカラーが無いんです。
自分はどんな写真が撮りたいのか?
風景?
24mm?
もしくは50mmの世界?
人?
動物?
廃墟?
食べ物?
35mm?
なんだろう?何となく見えてきてはいるんだけど、ボクはまだまだ青いから色々撮りたくなってしまうんです。だから今日も欠かさずカメラを手に持って、シャッターを切っているのです。